プロジェクトメンバーの紹介をします

田島 明子 

 

湘南医療大学保健医療学部 教授

作業療法学/ 障害学

akiko.tajima@sums.ac.jp

 作業療法士養成校卒業後、更生相談所や介護老人福祉施設に勤務してきた。そのなかで障害のある人の就労の在り方や専門職が「障害受容」という言葉を安易に用いていることなどに疑問を持ち、職場近くの夜間大学院で障害のある人の就労の在り方について研究をした。その後、専門職の「障害受容」の使用法についても大学院で研究をし、『障害受容再考』(三輪書店)として出版した。 

 この度科研費にて行う研究テーマ「障害の社会モデルを重視した内省型リハビリテーション研究プログラム開発」では、「障害受容」という言葉の使用から見て取れる専門性と当事者性の乖離を減少し、当事者性に寄り添ったリハビリテーションを行うための研修プログラムの開発を目指している。趣味:ピアノ弾く、陶芸する

岡 耕平

 

滋慶医療科学大学大学院 准教授

認知心理学/ 特別支援教育学/障害支援技術

k-oka@ghsj.ac.jp

 20年以上前から、知的障害のある人を対象にした支援の研究を行ってきた。最初は認知心理学をベースとして実験心理学的アプローチで知的障害のある人にまつわる「うまくできないこと」のメカニズムについて調べていた。しかし途中で「なぜできないか」よりも「どうすればうまくいくか」を研究する方がいいと考え直し、支援技術による問題解決にアプローチを変えた。

 現在、医療職者向け社会人大学院で医療と教育の間で教育と研究に取り組んでいる。本人は学校をフィールドとした研究をしている。趣味は多すぎてここに書くには余白が足りない。

太田 健一

 

日本福祉大学福祉経営学部(通信教育) 助教

高齢者/社会参加

okenichi@n-fukushi.ac.jp

 

 作業療法士の資格を取得後、回復期を中心とした病院に10年間勤務する。もともと個人モデル中心の思考であり(それが当たり前だと思っていた)、対象者の能力を向上するために邁進していた。他方で経験を積むごとに、能力を向上することに対する限界も感じていた。その頃、障害当事者であり専門職でもある知人との出会いをきっかけに、社会モデルの視点を学び始める。障害の当事者である知人のリアルな語りは、それまで学んできた知識や技術で説明できるものではなく、衝撃を受けた記憶がある。

 現在、社会福祉士の養成にも携わりながら、「社会参加」に関心を持ち、今後の研究を計画している。趣味は野球観戦、二人の娘と戯れること。 


山田 隆司

 

NPO法人にこまる

(放課後等デイサービス/児童発達支援)所長

CMT友の会(患者会)代表

 

 幼少期からCharcot-Marie-Tooth病による手足の機能障害があり、手術・リハビリや自身の努力など個人変容によって、社会や環境に適応しようと努めてきた。成長し社会との接点が増えるにつれ、個人変容だけでは解決しないことがたくさんあることを実感し、作業療法士免許取得後にこの疑問はさらに大きくなっていった。

 ”当事者で療法士”という経験の中、「障害受容」というキーワードは常に違和感を覚えるものだった。2つの立場を持つ者として、「障害のありか」「障害の解決方法」を考え行動するなかで、このプロジェクトに参加することができた。

 

精神科病院での臨床を経て、現在は重症心身障害児の通所施設へ。幼少期に抱いた「自身の経験はきっと誰かの役に立つ」という想いそのままに、臨床や当事者活動に”おもしろたのしく”勤しんでいる。

Twitter⇒@cmt_yamataka3

石原 八重子

 

ファブリー病・ライソゾーム病 患者支援団体

Fabry NEXT 代表

ペイシェントサロン協会役員/名古屋主宰

y.kuro3@gmail.com

 

 指定難病であるライソゾームのひとつ、ファブリー病の患者本人。医療だけでは解消できない問題を患者(の私)は抱えていると気づき、解決のための一手段として対話の場を作る活動を続けている。

  ある勉強会で「自分の病気を受容できていないからダメ」という発言を聞き、モヤモヤとした不快感がわく、という経験をした。同席した知人から「障害受容」という用語を教わり、関連する書籍を紹介され深く関心を持つようになる。

  自分の経験や想いが他の誰かの気づきになればとうっすら思いつつ、いくつかのコミュニティに楽しみながら関わっている。